Archive for the ‘GALLERY’ Category

フィロズ・マハムド「ラメンテーション」

フィロズ・マハムド「ラメンテーション」をOTA FINE ARTSで観て来ました。


 
あいちトリエンナーレで豆の戦闘機を作っていた人ですね。あいちトリエンナーレは写真撮れたので、それも載せておきます。これの縮小版が今回の展示でも出ていました。
 

 
この作家の事をしるにはどうやらバックボーンが重要なんだということを、あいちトリエンナーレのときに覚えたのでバックボーンを思い出してたのですが、解説に丁寧にかいてあったので、引用させてもらいます。
 

展覧会タイトルの「ラメンテーション」は、戦争や衝突がいろいろなレベルで人々に与える深い悲しみや喪失感を意味します。キャンバスに描かれる人物像たちはいずれも戦争の渦中に置かれますが、とくにプラッシーの戦の物語は、インド史において英仏列強の代理戦争として位置づけられていつの時代も国家に翻弄される民の生活が印象的です。

絵画作品は、17世紀ムガール帝国時代を舞台に繰り広げられたベンガル地方のナワーブ(太守)とイギリス東インド会社間の長い争い、プラッシーの戦を描いています。2点組で構成される作品は、相反する要素を表しています。止むことのない争いや王とお妃の愛情と悲しみ、また軍国主義と偏見という相互作用などを描き出しています。
また穀物で表面を覆われた『Fatboys』は、戦時下における軍国主義と政府が対峙する市民との対立を示唆します。政府は莫大な予算を軍備に注ぎ込み、兵器や軍用戦闘機は国の財政と民の生活を疲弊させます。軍国主義はますます高慢になり、来たる有事へ備えるのが常です。古代より現在に至るまで戦争はあらゆる富を使い果たし、挙句に生命に関わる食糧までも奪い去る、この矛盾と悲しさは変わることはないとフィロズ・マハムドは考えます。

 
ということで、バックボーンをしらないとなんかイマイチピンと来ないのですが、知るとなるほどなって感じですね。バングラディッシュらしさが出てていいとは思うんですけど、余り好みではないかなぁ。
 
 
この本は行く時に読む本だから、参考にならないか。
 

 
 

Richter & Twombly「New Edition Works」

Richter & Twombly「New Edition Works」をWAKO WORKS OF ARTで観て来ました。
 

 
ゲルハルト・リヒターの、ガラスとラッカーを用いた作品「アブダラ」のシリーズと、サイ・トゥオンブリーのドライプリント作品「チューリップ」のシリーズをが展示されていました。リヒターはこのシリーズ以外にもペインティング?っぽいのが一つありました。
 
リヒターは絵の具を堆積させたような抽象的なペインティング?のようなガラスの裏から色をのせていったような作品でした。サイ・トゥオンブリーはチューリップとわからなくなる位近くから撮った写真のプリントでしたね。ぼやけることでの抽象性があったかなぁ。このあたりまだよくわからないんだよなぁ。もうちょっと西洋の作家の背景知っていないとだめだよなぁ。
 
 

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かみの道具4 ネンチャクシコウ展

「かみの道具4 ネンチャクシコウ展」をリビング・モティーフで観て来ました。
 

 
紙というすべて利用可能性が出きったと思われるような物の可能性を追求している、かみの工作所とデザイナーが組んで新たなプロダクトを作成したようです。参加デザイナーと作品は以下の感じ。
 
・三星安澄|オリボン
 折ったり貼ったりすることで、様々なかたちがつくれるリボン
・山田佳一朗|トリノス
 鳥が小枝や葉をくっつけて巣をつくるように、自分だけの巣作りを楽しめる器
・安積 伸|貼プランター
 粘着シールで窓ガラスに貼り付けることのできるプランター
・トラフ建築設計事務所|tapehook
 見る人に不思議な印象を与える、テープの性質からヒントを得たフック
・サダヒロカズノリ|ミーーーラ
 送って喜ばれる、驚きとユーモアにあふれたポストカード
・寺田尚樹|Par Avion よく飛ぶ紙飛行機便箋
 空を飛ぶ紙飛行機のお手紙、文字通りの「航空便」
 
ですね。特にトラフの作品がよかったなぁ。マスキングテープのような見かけのフック、紙なのにものをかけたりできるっていうのは観てる方からの意外性もすごかったし、面白さもあったし、部屋にあることを考えても便利でおもしろいという日常が楽しくなるツールって感じで良かった。展示の仕方も偽物のマスキングテープをちょっと配置してるのもおもしろかったです。
 
あと、関係ないかもだけど、この下のかみの工作所の本についてる、横山裕一さんの紙の名刺入れよかったなー。ちょっと欲しい・・・。
 
 

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中山英之展「小さくて大きな家」

中山英之展「小さくて大きな家」をAXISギャラリーに観に行きました。
 

 
中山英之さんは、僕のイメージとしては、結構石上純也さんに似た路線という感じだったんですが、今回の展示をみて、それは違うのかな?という感じがして中山さんの作品をやっと知った感がありました。どうしてもとびらプロジェクトの印象が強くて、余り建築らしからぬ、イメージで建築自体を更新しようとしているような人かと思っていたのですが、実際はそんなこともなく、結構建築らしい建築を作ってました。
 
今回は色々な作品の模型が出てたのですが、大体が外側と内側の意識を変えるような仕組みになっていた様な物が多かったですね。あとは形がフレキシブルに変わるような。建築というと固定されたイメージというか、壁があるとかドアがあるとか屋根があるとかそういうようなところから考え直すような作品がいくつかって感じでした。
 
展示方法は恐らく自分で作ったような机の上に敷地と見立てたテーブルクロスを敷いて、その上に建築模型をならべていて、なかなか見やすくて面白い模型の見せ方をしているなという感じになっていました。これからどんな作品をつくるのかが楽しみですね。
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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河村要助「伝説のイラストレーター 河村要助の真実」

河村要助さんの「伝説のイラストレーター 河村要助の真実」をクリエイションギャラリーG8で観て来ました。
 

 
「1960年代後半以降のスーパーリアル・イラストレーション全盛期、衝撃的に登場し、その後のイラストレーション史に大きな影響を与えた「ヘタうま」。河村氏はこのムーブメントを牽引したひとりとして、数々の作品を発表し、注目を集めたイラストレーターです。」という、ごあいさつ的なものを読みつつみると思ったよりも、自分がしっている人だったという事がわかってなかなか面白かったです。
 
MUSIC MAGAZINEの表紙をやっている方といえば思い出す人もいるかもしれません。とにかく知らないとしても、音楽をやっている人とかがみるとなかなか面白いものがたくさんありました。ジャズの歴史をまとめたものとかもナカナカ面白かったし、YMOの3人がMUSIC MAGAZINE表紙を飾っているものの原画とか。そのほかにもドローイングみたいなものから別の作品まで紙袋とか置いてあったんですけど、ストーンズを中心にした音楽の関係図の紙袋とかでアレ欲しかったなぁ。
 
ヘタうまとかいわれてるみたいですが、全然上手いよなぁ。これぞイラストだなぁって思う物とかも結構あってこれは必見です。
 

三嶋りつ惠「あるべきようわ 三嶋りつ惠展」

三嶋りつ惠さんの「あるべきようわ 三嶋りつ惠展」を資生堂ギャラリーで観て来ました。
 

 
ベネチアのガラスをつかって作品を作っている方でした。ベネチアでは透明で作品を作る人はいないそうで、かなり珍しくもあり、注目されているそうです。かなり美しい空間にキレイに様々な物を想起させそうなガラスがならんでいました。作品自体はどう読み取っていいのかよくわからなかったですが、とにかく空間とフィットして美しい展示でした。
 
そう思っていたのですが、展示設計に建築家の青木淳さんを迎えているそうです。透明なガラスとそこに入り込むように作られた展示設計とにかくこの組み合わせが非常に良かったです。床以外を可能な限り白に統一するようにしたり、通常の場所と別の位置に受付をつくるなど、引き込み方に参道のような仕組みを持たせたようですが、まさにそれが機能しているといえる素晴らしい展示でした。
 
 

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中村哲也「炎迅」

中村哲也さんの「炎迅」をギャラリー小柳で観て来ました。
 

 
F1の形状から近代の速度や振動をとりだしたというような作品のようでした。けど、イマイチ僕にはそこまで読み取れなかったなぁ。今度観る機会があったらそういう視点もいれてみるようにしてみよう。ただ、造形としては美しかったです。流線型というのはこういう物なんだろうなというものを形にしたという印象ですね。昔、BTAPでみた金田勝一さんをすこし思い出しましたが、あれとは見た目は少し似ていても根本的に違うか。
 
 

IKEYAN CHARITY PROJECT

IKEYAN CHARITY PROJECTがPetit luxeでやっていたので観て来ました。
 

 
イケヤン☆という、青木良太さんを中心にして若手の陶芸家が集まって新たな風を吹かせよう
という組織がありまして、そのイケヤン☆メンバーたちで今回の震災に対してのチャリティーを行おうというのを観に行きました。思ったよりもビックネームがWEBに出ていたので期待して行ったんですが、もう売れてしまっていたのか?あまりなかったですねー。あと、欲しいのが少し大きめの器だったのですが、お店が狭かったのであまり置いてなかったので、残念ながらなにも買わずに帰りましたー。

でも、チャリティーというだけあって、かなりお安い値段になっていたので、好きな作家さんのものや、丁度いい器があった人には、かなり良いイベントになっていたんじゃないかなぁ?

稲葉友宏 , 宮田聡志「matter」

稲葉友宏さんと宮田聡志さんの「matter」をCASHI°で観て来ました。
 

 
稲葉友宏さんは鉄の細い棒?を使ってそれが彫刻に変化して行くような作品を作っていました。作品は2つで髑髏と鹿だったんですが、髑髏ってモチーフは色々な意味を持ちすぎていて個人的には余り好きなモチーフじゃないのですが、なかなかだったし、鹿の方についてはかなり良かったです。これが少しずつ錆びて行くことで鹿に近づいたような色になったりするのかなぁ?なんて思ったり。
 
宮田聡志さんの作品は感熱紙に影を焼き付けたような作品で、少しづつ消えて行くということみたいなんだけども。感熱紙だと作品として、耐久性があまりにも無いのでどうなんだろうとは、かなり思いますがその経時変化を見て感じられるという部分ではそこの面白さもあるだろうという感じもしました。
 
経年変化のような時間によって変化する2作品という括りのようだけど、あまり直接的なつながりはなかったかなぁ?でもグループ展よりかなり面白かったです。