Posts Tagged ‘Taka Ishii Gallery’

荒川医「Tryst」

荒川医さんの「Tryst」をタカイシイギャラリーで観てきました。
 

 
入ってすぐに下に引いてあるArt Baselの横断幕のようなものがあること。そして謎の発光体がそれぞれ呼応しているかのように並べられていること。謎のミュージカルのような掛け合いが始まっていることに驚きつつ、日本語字幕を見たりしていると、なんとなくアートのことを話していることがわかるような。
 

 

5台の自立式LEDスクリーンに映し出される具体美術協会の作家5名の絵画作品が演じる、ミュージカル形式の新作インスタレーション作品を発表いたします。

 
今回はこのようなパフォーマンスのようなインスタレーションのようなものだったので、何やらどう捉えていいのかわからないという気がしつつも、なんだかコミカルで面白いような内容のような。


 
荒川さんがパフォーマンスアーティストであるということはなんとなくわかった気がするんですが、他の作品も見ていくうちにこの作品の面白さがよりわかってくるような気がしました。そのそもベースになっている具体の作品自体もよくわからなかったし、多分田中敦子さんかなーとかそういう感じで、これだけ輪郭がはっきりしなくても多分わかると思うんだけども。もうちょっと歴史しってないとなと思ったりもしますが・・・。
 


 

伊藤 存「潮の動きとこだわりのない置き物」

伊藤存さんの「潮の動きとこだわりのない置き物」をタカイシイギャラリーで観てきました。
 

 

今度の展覧会では、1999年に一度制作した「しりとりおきもの」の続きと、最近始めている鉛筆のドローイングを同時に展示します。
 しりとりは最後に「ん」の付く言葉以外を、ずがいこつ>つくし>しこく、という様にしりとっていきます。「しりとりおきもの」とはこうやって、並ぶことになった様々な物(事)を言葉の状態から、おきもの化し、質量のある状態にする作業です。また、おきもの化することで様々な物(事)に平等に空間を共有させる事が出来ます。
 鉛筆のドローイングでは、潮の満ち引きの様子を、絵らしく、いらないと思ったものは省きつつ、わりと任意な手の動きで描いてみます。これは、周期的な潮汐に個人の(鉛筆の)時間を落とす作業でもあります。
 性格の異なるこの2つが同時にあると場はたいへんへいたんになるし。
伊藤 存

 
ギャラリーに入った瞬間に鉛筆で書かれたドローイングと謎の置物が空間を余らせながらならんでいて、一体何事かと思いましたが、何らかのルールがあるんじゃないかと思ってそこにあった紙を観てみるとどうやらしりとりで置物が作られているようで。まあ、ただそれだけなんだけど、ある一定のルールというものを与えてそこに出てくるものを記録するという方法なのかなーってドローイングも観つつ思いました。そして、そこから考えると今まで刺繍で行われていたものも、何となくある下絵のようなものを一定のルールのに基づいて刺繍してたのかな?などと想像力を膨らましてみたり。実際はどうかわかりませんが。それにしても、タイトルとピッタリあった展示でした。
 

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MOTと清澄ギャラリー 10.02.09

馬喰町あたりのギャラリーをまわってから、清澄白河へ。MOTと、金氏徹平さんの展示を見るのが目的で、そのほかもいくつか。
 

 
MOTに行ってサイバーアーツジャパン―アルスエレクトロニカの30年とMOTアニュアル2010装飾を観に。サイバーアーツジャパン―アルスエレクトロニカの30年は何かいまいちだったなー。作品の説明かなぁ?何となく何かが足りなくてわかりづらい感じ。音楽系の受賞者が無視されているみたいな話もあったけど、それ以前になんかあんな展示で微妙じゃないかっていうを思った。何か調整中の作品が異常に多かったし。良さやスゴさを伝えきれてないのは展示する人の問題なんでしょうが。その辺を感じました。
 
次にMOTアニュアル2010装飾の方に。こちらは一転して現代美術のギャラリーを詰め込んだ様な展示。こっちは良いのもあるし、そんなに好きじゃないなーっていうのもあるんだけど、一番圧巻だったのは塩保朋子さんの展示でしたね。紙を切って絵のような穴があいているっていうものなんですが、高橋コレクションで観た時にもいいなーって思ったのですが、今回は大きさがそのときと比にならない大きさでさらに、光を当てるという演出もあってホントに作品を観たって感じでした。良かったなぁ。全体的に装飾に焦点を当てた展示でしたがそれほど装飾装飾してない感じも良かったです。面白かったです。
 

 
次に、清澄のギャラリービルへ。まずは上の階からという感じで、小山登美夫ギャラリーから。名知聡子展 告白がやってました。あまり肖像画みたいなものを良いなーと思ってみる事はすくないのですが、なにやら独特の存在感と光を利用したような大きな作品もよかったけど、肖像画が何か心に残ったなぁ。
 
次はHIROMI YOSHIIへ。前田圭介 | the patcheryと東義孝 | DILEMMAと石森五朗 | Possibility of Translationがやっていました。上の写真は東義孝さんの作品ですね。どれもそれぞれ良かったですが、イマイチ作品数が多くないし、個人的には複数の合同展みたいなのはちょっと面白さに欠けちゃうきもして何となくなーって感じでした。
 
次はTaka Ishii Galleryへ。田根 剛さんの“sur-impression”がやっていました。記憶というのをテーマにしているという作品が2つほど。ちょっとわかりづらかったんですが、何となくそんなイメージかなっていう作品でした。イマイチわからなかったなー。そこにあると言う感じでした。
 

 
最後が目的の金氏徹平さんの展示ですね。場所はシューゴアーツですね。金氏徹平さんのRecent Works”Post-Something”という展示です。全体的に近年の作品って感じでしたね。近年のシリーズ物がいくつかあるって感じで、白いものとかは全然なくてリキッドのものとかシールや紙のようなものをあわせたものが多かったです。あと、映像やプラスチックと流木を組み合わせた作品などでした。全然みたことの無い作品とかもありましたけど、今までと根本的には同じ感じで色々なものを様々なバランスで出会わせているって感じですね。そのバランス感覚が面白いですね。もちろんあんまり好きじゃないシリーズもありますが、好きなものも多いですね。また何かあるだろうからそしたら観に行こうっと。
 
 

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