Posts Tagged ‘小山登美夫ギャラリー’

菅木志雄「70年代、80年代の仕事から」

菅木志雄展「70年代、80年代の仕事から」を渋谷ヒカリエ 8/CUBEで観てきました。
 

 
小さな作品がいくつかと、70年代80年代のアクティベーション(簡単に言うと作品を作るようなパフォーマンス)の写真と動画が流れているという展覧会でした。いままでにアクティベーションを見たことはなかったのでなるほどなーという感じではありましたが、作品が空間を支配しているというか、空間を決めているような菅さんの作品が好きなので、アクティベーションの動画は資料としての価値しか見出せないという感想です。
 

 
写真も昔のものがほとんどでしたが、スライドショーで画面で流れている写真には最近のDia:Chelseaでの展覧会などあったので、それはなかなかおもしろかったです。とにかく過去の作品の展示だったので、メインはあくまで小山登美夫ギャラリーでやっている「分けられた指空性」の方だなと思います。
 


 

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菅 木志雄「分けられた指空性」

菅 木志雄さんの「分けられた指空性」を小山登美夫ギャラリーで観てきました。
 

 

菅木志雄は、1960年代終わりから70年代にかけて起こった芸術運動「もの派」のメンバーであり、同時代を生きる、戦後日本美術を代表するアーティストの一人といえます。「もの派」以降も東洋的思想に共鳴した独自の哲学に基づき、素材や物質、空間に対して様々なアプローチをしかけ、「もの」の持つ存在の深淵を顕在化させてきました。「もの派」への評価が国際的に改めてクローズアップされている昨今においても、菅は更にその思考を深化させ、追求し、その表現をし続けています。

 
という紹介が書かれている菅さんですが、その「もの」を出会わせているような感じの作品がなんとも言えないバランスでカッコよくというか、美しくというか、美術的に収まっているという素晴らしさがあります。なんといっていいかわからないのですが、これがもの派の「もの」に対するというスタンスなのかなと思わされます。
 

 
額のように見えるようなフレームやキャンパスのあるように思える作品がいくつかあり、その中または外に飛び出す形で、絵画のようなバランスをもっているものなどもあり、単に空間とのバランスで作品となっているものだけではなくそれとして作品になっているものなどもありおもしろかったです。
 

 


 

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ライアン・マッギンレー「BODY LOUD!」

ライアン・マッギンレーさんの「BODY LOUD!」を東京オペラシティーアートギャラリーで観てきました。
 

 
ほとんどがヌードの写真なんだけれども、まあそんなことは特に気にならないというような躍動感と色彩感覚に溢れた作品でした。それは被写体の生き生きとした表情や動き、カラフルな背景などにいたるまで全てに関して感じる部分であり、そこはやはり共通しているというか、それが作家性なんだろうなと思いました。
 

 
想像できない動きのようなものや、表情、自然やカラフルな色彩の中に投入される肌色など、写真として力強い画力いうべきなのか、それはよくわからないところではあるのですが、その勢いと圧力が押し寄せてくるので全体的にそれほどボリュームのある展覧会ではなかったのですが、作品の印象が強く残る展覧会でした。
 


 

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オノ・ヨーコ 「灯 あかり」 at 小山登美夫ギャラリー

オノ・ヨーコ 「灯 あかり」 at 小山登美夫ギャラリー
11/12/10から12/01/28まで

 

 
オノ・ヨーコさんが小山さんのところに所属してるのかどうかとかわかりませんけど、小山さんのところでやっていると言うことなので観に行きました。何となく暗闇の中に見えない壁があるんだけど、みんなあかりに向かって歩いて行くような作品でした。ヨコハマトリエンナーレでやっている迷路と似ているんだけど、トリエンナーレの電話を灯と置き換えるのは無理があるので、作品としては全く性質が違うものですね。
 

小山登美夫ギャラリーでの展覧会「灯 あかり」では、震災を受けた日本に灯をもたらすような、数々の作品を展示します。《灯への道》は、観客が巨大な迷路の中を歩き、暗闇を抜けた先に光を見つける作品。《ミエナイ人タチ》、暗闇の中のほのかな光にうつし出される透明な人型のオブジェ。広島市現代美術館で展示された《ノコリ》、東日本大震災で倒壊した家の部材、家具を再建への願いを込めて並べた作品の再制作。また、同作品の一部に基づいて、今回の「灯 あかり」展のために制作した新作エディション作品《AIR CLOCK》も展示されます。そして6Fのスペースには、作家の祈 りと思いが込められた文字が展示されます。

 
という感じでまさに今回の震災をうけての真直ぐな作品といえるような気がしました。詳しくどんな作品を作っているかしらないですけど、いかにもオノヨーコさんらしい気がしました。
 
 

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things on strings 展

小山登美夫ギャラリーで行われていた、things on strings 展を観てきました。
 

 

今回は国内外の7人のアーティストの展示をします。日本、台湾、アメリカ、オーストラリア、デンマークからのアーティスト達です。[things on strings]というのは、糸の上を歩いているような作品たち、というような意味で、何かと何かの境界線の際で制作しているアーティストたちの作品を集めてみました。
ひとつの空間に同時に二つの空間を感じさせる今村遼佑、頭のなかのプランと現実とのギャップのなかを楽しんでいく落合多武、物質や空間のいくつかの側面を意識的に使うクリスティーネ・クリメンスン、フラジャイルな素材による形を永遠の素材に置き換えるリッキー・スワロー、自分の作品を極小にしてコレクションするトム・フリードマン、記憶と現在を行き来するジェニー・ワトソン、部屋から集めたほこりで身近な風景やオブジェを彫刻し、記録する王雅慧(ワン・ヤホイ)。アプローチは様々ですが、何かぎりぎりの際で、出てきたものを作品にしていく様は、とても魅力的だと思います。この機会にぜひ、ご高覧ください。

ということで観て来たんですが、やっぱり個人的にグループ展というのがどうも得意でないというか、どうやってみていいのかわからないんですよねぇ。ギリギリの際という共通点ということらしいのですが、なんかピンとこないというか、やっぱりグループ展という感じでの見方がまだわかってないのかなぁ?それともグループ展はちょっと落ちるのかな?

でも、作品の系統が似た様な人や、同じ様な考えでアートを製作している人を集めているので、好きなアーティストが見つかる可能性も高いのかな?ということで、何となく個々の作品数もすくないなーと思ってしまって不完全燃焼でした・・・。
 
 

伊藤彩 「穏やかに臭う」

伊藤彩 「穏やかに臭う」を小山登美夫ギャラリーで観てきました。
 

 
なにやら何の脈絡もないように感じる絵の中にギャグなのかなんなのか面白い絵とか、ゆるーい絵とか、何かの図案のような物なんかが気の向くままに配置されているような絵でその中にこれまた適当に作られたような、絵を切り取った物が張り込まれていてコラージュなのか何なのか?一体どこに向かっているんだろうというようなモノだけどもインパクトのある絵が描かれていました。それこそ吉田戦車のようなゆるさをもったキャラクターみたいなものや、動物や人なんかが色々とは位置されているんですが、そこが完全に異世界のようなものそれぞれのキャラのような物の関係もまったくないような、ただそこにあることで面白かったり不思議だったり奇妙だったりという気分を喚起させる絵だったといえばいいのかな?なんか単純にみてて面白かったです。
 
 

工藤麻紀子 展

工藤麻紀子 展を小山登美夫ギャラリーで観てきました。
 

 
草むらの中から少年や少女がこちらを向いているという構図が多かったのかな?なにやらアニメ的な雰囲気を醸し出しているような簡略化された絵の中に、印象的な何かを感じることができるような作品がならんでいました。これが作家さんのいう所の「毎日通っているのに急に光って見える」風景という部分なのかな?と思ったりしますが、とにかく雑然とした中にアニメっぽいながらもそれとは一線を画したような凛とした少年/少女がいるところが妙に印象強く感じられました。色とかなにか全て滲んで古びてしまったかのような色使いだったりもするので、単純に光り輝いた風景というワケではないのですが、その中に輝きを捉えているというのは作品を前にすると納得のいく作品でした。
 
 

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ハンス・ヨゼフソン 展

ハンス・ヨゼフソン展を小山登美夫ギャラリーで観てきました。
 

写真はフライヤーを撮った写真です。
 
抽象的な彫刻作品だったのですが、どうやら全て人間をモチーフにしている作品だったようです。英語字幕で78分もある動画はさすがに全部はみなかったのですが、その作品だけを観てもスゴく力強い念のようなものが込められているんじゃないか?と感じるような作品でした。そのため彫刻自体に生命の力強さという感じをうけました。造形だけみると抽象的でほとんど人だかなんだかわからないものもあったりするんですが、その生命や魂ともいいたくなる何かのために人なんだということを理解できるというような作品でした。
 
 

Hans Josephsohn
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清澄白河ギャラリー巡り 10.04.21


 
・小山登美夫ギャラリー
ベンジャミン・バトラー 展 Paintings and Drawings 2010
葉っぱとか木とか、植物のようなものを抽象的にかいているのかな?っていう感じでした。かなり抽象化した上にペインティングもそのタッチを残すような緩い感じの色の付け方をしているんだけど、イマイチ僕にはフィットしなかった感じでした。うーん。なんというか、緩くて好きなものもあるんですが、どこか面白いとかなにか一つが無かった感じでした。
 
・hiromiyoshiiギャラリー
大城絢|Between a Woman and a Woman
井上信也|5、6の事
うーん。これまたどちらもよくわからなかったです。どう捉えればいいのかなぁ?って感じでした。大城さんの動画は結構手書きの感じとかそれが動画になっている感じとかは面白かったんだけど、なんかもう一つ面白味という点でわからなかったというか。
 
・タカ・イシイギャラリー
法貴 信也
パッと見単なる線画かな?って思ったんですが、良く見るとそれとは全然違ったものに感じる。いや、線画という事には変わりないんですが、線が2本の線画ですね。恐らくペンを2本同時に持って線画を書いているという感じだとは思うんですが、その2本の線がペンの傾きや向きによって近づいたり離れたり絶妙にするのでそこに空間的なものを連想させるということになっていてコレが絶妙に良い感じなんですよねぇ。とにかく見てて飽きないし、すごいなっていう感じで面白かったです。
 
 
・SNAC
 

 
八木良太展
清澄白河に新しく出来たギャラリーのSNACの初の個展の八木良太展にいって来ました。八木良太さんといえば前に、「Winter Garden:日本現代美術におけるマイクロポップ的想像力の展開」で、氷で作ったVINYLって作品が面白かったので結構期待していったのですが、今回はイマイチだったかなー。なんかそこにいたギャラリーの人?が文化祭か?ってくらいに説明してくるし。それが印象的だったとはいえ、作品自体もイマイチ何となく足りない感じがしたなぁ。
 

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