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マリーン・マリノ + 谷口真人 「Daughters of the Lonesome Isle(孤島の娘たち)」展

マリーン・マリノ + 谷口真人 「Daughters of the Lonesome Isle(孤島の娘たち)」展 at スプラウト・キュレーション
11/12/10から12/01/28まで

 

 
スプラウトのサイトを見るとなにやら難しいことが書いてあるのですが、イマイチ僕にはそこまで読み取れず。とはいえ、谷口さんの作品は好きだし、展示としても女性の多面性的な部分がテーマになっているように思える面白い展示だったんじゃないかなと思いました。写真から見える色々な被写体の面を切り取ったマリーンマリノさんの作品と、表から見ると絵の具の山にしか見えない作品が裏を鏡でのぞくことにより、表が出てくる様な谷口さんの作品の両方からは女性の多面性的な部分が見え隠れする様な印象が。まあ、誤読といえばそうなのかもしれないけど、展示として面白かったー。
 
 

「ヤブ医者/髭の中」泉太郎

泉太郎さんの「ヤブ医者/髭の中」をSPROUT Curationで観てきました。
 

 
となりでやっているhiromiyoshiiでの展示とはうってかわって、こちらはドローイング中心の展示ですね。いわゆる普通のドローイングらしきものもあるんですが、(普通のドローイングかはわからないけど。)映像がついているドローイングもあって、泉さんらしくそのドローイングを書いている過程が映像になっていて、偶然?とか適当に?感性で?みたいな部分で作られたドローイングなんだなと言うことが分かるものでした。あと、立体の影をなぞるように書かれたドローイングとか、いわゆるドローイングとは違った過程が大切というか、過程が見える様なドローイングが並んでいました。ドローイングというとそういう過程とか気にしない軽いものというイメージがあるなかで、そのような作品だったので面白かったです。
 
 

ウィンター・ガーデン:日本現代美術におけるマイクロポップ的想像力の展開
松井みどり、国際交流基金
美術出版社
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泉太郎さんが載ってる本てアマゾンだとこれだけなのかー。他も色々でてます。
 
 

FM「REISSUED WOMEN(AN HOMAGE TO DAVID SALLE)」

FM「REISSUED WOMEN(AN HOMAGE TO DAVID SALLE)」をスプラウト・キュレーションで観てきました。
 

 
奇妙なポーズをとっている恐らく娼婦のモノクロームの写真。というのがこの展示を観ての最初の印象でしたが、近く見るとこれはペインティングであるということがわかって何故写真をペインティングにしているんだろうなぁ?という感じでした。構図とかは結構スタイリッシュといえばいいのか?それとも古めの欧米の広告写真のようであるといえばいいのか細かくはわからなかったですが、そういう雰囲気のある物で、時々そのペインティングに印象的な色のついた空間が介入してくるというもので、そのモノクロでない色の部分があたらしさと古さの境界のようなものがあって面白かったです。
 
それだけかな?と思っていたのですが、裏には少しコンテクストがあったようす。元を知らないという勉強不足でしたが、そう考えると何となくいろいろと合点がいくような。WEBから少し抜粋するとこんな感じです。詳しくは上のリンクから飛んでください。
 

これらの写真は、そのユニークさ故に、独立した写真作品として発表されているが、10年間という撮影期間は、ひとつのシリーズに掛ける時間としてはあまりに長すぎる。やはりペインティングのエスキースにすることが目的で撮影されたと推測すべきだろう。実際いくつかのカットはペインティングになったものの、その多くは写真集に閉じ込められたまま、その後より複雑化するアート・コンテクストの奔流で、いつしか多くの人が意識する存在ではなくなっていった気がする。

それから20年。
極東の島国で、二人の若きアーティストがこの未遂のエスキースの存在に気が付いた。

 
ということで、デヴィッド・サーレというアーティストの写真を利用して作られていなかった作品を自らの手で作ってしまおうという作品だったようです。裏のコンテクストがわかるとなかなか面白い展示でした。