Posts Tagged ‘ギャラリー間’

坂茂「プロジェクツ・イン・プログレス」

坂茂さんの「プロジェクツ・イン・プログレス」をギャラリー間で観てきました。
 

坂茂さんの現在進行中のプロジェクトについての展覧会です。やはり坂さんという感じで木で組んだようなものが多いですね。なかでも、2017年パリ近郊、セガン島にオープンする「ラ・セーヌ・ミュジカル(La Seine Musicale)」がメインでこういう建築を作らせたら坂さんだなという印象があります。
 

 
隈研吾さんとかも木を使うけれども、どちらかというと和の要素だったり、独特なデザインとしての木の使いかたを感じるのですが、坂さんの場合は、もっと必要性のようなものを感じます。やはりそのあたりは紙の建築や仮設住宅等の考え方が反映されているのかなと思います。
 

 
実寸大のパーツと模型を含めた展示であまり派手な印象はない坂さんですが、プリツカー賞を受賞したあたりからなにやらいろいろ大きなプロジェクトをやるようになってきているんじゃないかなと思いました。(私が全然しらないだけという気もしますが・・・)
 


 

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坂茂の建築現場
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アラヴェナ展

アラヴェナ展をギャラリー間に観に行きました。
 

 

  

 

 
チリの建築家のアレハンドロ・アラヴェナ氏の展示ですね。
 

何がプロジェクトのフォルムを決めるのか。

私たちは、単に答えを出すためにではなく、然るべき問いを設定するためにも、十分に時間をかける。その問いを解決することが、プロジェクトの役目なのだから(見当違いな問いに律儀に応えてしまうことほど不毛なことはない)。

プロジェクトの方程式には不可避の項もある。例えば重力や自然がそうである。重力は事実であり、プロジェクトに重さがあることの帰結でもある。かたや自然はさまざまな度合いで作用するので、私たちはプロジェクトの全体像を見失ってはいけない。重力にせよ自然にせよ原始的な力をフォルムに隔世遺伝させ、そうしてフォルムをいくぶん規定していく。これが恣意性を取り除くフィルターの働きをしてくれる。

普通は気づかないかもしれないが、ほかにも建築に作用する力はいろいろある。むしろ先のふたつよりずっと強力なので、これには素直に従いたい。一例が、生活習慣と日常生活の影響力である。野原を最短距離で横断するための近道を探ること、寝室にさわやかな朝日を取り入れ、逆に夜は暗くすること、あるいは何千年も前から進化していない人間の眼にはまぶしすぎる、オフィスのカーテンウォール越しに射す現代的な光を和らげようとカーテンを吊るすこと、すべては生活習慣の力の痕跡なのである。

いずれの力も、建築のフォルムを決める(仮にこれらを無視したとしても、どのみちフォルムは変わる)はずである。本展は、これらの力の作用の記録である。
アレハンドロ・アラヴェナ

 
このようにどのようにしてそこの考えに至ったのかを紹介する動画が結構合ったイメージですね。しかし、模型とかは結構少なかったかな。まあチリから持ってくるのも大変だしそういうことになるのかもしれませんが。しかし、展示方法としては結構こだわっていて、動画で見せるのもそうですが、それぞれの写真を木にくっつけて中庭においてあったり、空中に浮いているバルーンに括りつけてあったりと、建築を考える時に切り離せない自然とか重力とかそのあたりとの関係を連想させるようなつくりにはなっていた様な気がします。ギャラリー間らしいといえばそうなのかなって思う感じですね。
 
建築としては結構奇抜なカタチと言われそうなタイプの建築が多かったようにも思えるのですが、それぞれに理由がありそれぞれがなるべくしてこのカタチになったのだということをいいたい様な展示でしたね。展示で座りながら動画をみるときにアラヴェナが作ったvitraのchairlessを渡されたんだけど、これ何度かつかってるけど、体の小さい日本人にはあんまり合わないんだよなーっていうのが非常に印象に残ってます。残念。でも、南米の建築とかサイズ感とかが違うんだろうなーって感じがわかって1回南米の建築みたいなーと思いました。

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五十嵐淳「状態の構築」

五十嵐淳さんの「状態の構築」をギャラリー間に観に行きました。
 

 
五十嵐さんの建築っていうのはあまりよくしらなかったのですが、かなりの数北海道にあるようです。北海道という土地柄なのかどうかはわかりませんが、あまり高層な建築ではなく、四角くしっかりと囲まれた建築が目につきました。その中でも単調に四角く囲っていくのではなく、その四角い空間をどのように組み合わせていけば、あらたな行動がうまれてくるのかを考えているような複雑な形をした建築が多かったように思えます。詳しくはもっとどういう考えで建築をつくっているのか?とか今回の展示に合わせて出た本を読まないとわからないかもしれませんが今後出て来る人なんだろうなという感じがしました。とりあえず写真をたくさん張っておきます。
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

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六本木ギャラリー巡り 10.02.04

六本木の国立新美術館に文化庁メディア芸術祭を観に行ったついでにそのあたりでやっていた面白そうな展示にいくつか行ってきました。
 

 
まずは、ギャラリー間へ。建築家の読書術を観てきました。30代の若手建築家の中村拓志、中山英之、平田晃久、藤本壮介、吉村靖孝が、お勧めの本を出してるだけの展示がメインではないちょっとした催し物みたいな感じでした。まあ、みんなそこそこ有名な人だけになるほどなーとか面白い部分はあるかも程度ですね。模型もないし、まあ気になる人は。
 

 
次にAXIS リビング・モティーフ。かみの工作所のかみの道具3「トクショクシコウ展」がやっていました。かみの工作所のものは有名どころに頼んでるかなのか?それとも技術力があるのか?それはわかりませんが、とにかく良いものを/面白いものをつくるなーという印象。今回も期待に答えてくれました。トラフや菊地敦己さんも出てるので、結構面白いです。
 

 
最後は、JAGDA TOKYOの1週間展覧会(信藤洋二 × 菊地敦己)を観に行きました。結構デザイナー関係で有名な展覧会だったのに、なんとなく作品?がすくなかったです。菊地さんのデザインは好きなので、観に行ったんですが、結構いつものやつ的なものが出てました。今後なにやるのかな?さすがに一週間で交代は早すぎるので、もうちょっとやって欲しい
 
 

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恋する建築
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PLAY
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