Archive for 2012年6月



tate modernでダミアンハースト展を見てきました。これこそ現代アートなんだろうなというところを誰でも直感的にわかってしまうのではないかなという展示でした。生と死。宗教や医学や金など色々な物を現代美術としてうまく見せてもらえた気がします。ハーストが世界を席巻しているがわかったような気がします。
作品としては、日本にもきた牛の親子が2つになっているものや、その他のサメや羊など。スポットペインティング。薬の棚。タバコの作品。宝石の作品。蝶の羽で出来ている教会のステンドグラス。牛の首からハエが発生してそこで死んで行くものとか、蝶を完全に飼育できる状態にしている古いインスタレーションの再現とか、おそらくここでしか見られないようなものもありました。あと、多分値段が高すぎてイギリスから出られないんじゃないかと勝手に想像しているダイヤの頭蓋骨は別の真っ暗な空間を作って展示していました。
見た目だけで取っても全く無感情のようなものと感情剥き出しのような激しいものの2つに分かれていた気がするし、作品の背景を知るとより面白いと思えるので、まさに現代美術だなという感じがしました。日本でこれを出来る美術館はないんじゃないかなぁ?なんて思ったりしてしまう過激なところもある展示だったような気がします。

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Tate
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Tags:DAMIEN HIRST, London, tate modern, ロンドン
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旅行の予定には入っていなかったのですが、パリでグランパレに行ったらたまたまDaniel BurenのMonumenta 2012がやっていたので観てきました。ここではボルタンスキーが古着のインスタレーションをやったり、アニッシュカプーアがものすごい建築のような空間をつくりだしていた、そのイベントの2012年の会期だったようです。

入った瞬間から、単に綺麗という印象がものすごく強く残ったんですが、このグランパレという光が差し込んで時間ごとに光が変わって行く空間を上手く利用したインスタレーションとも言える気がします。この光をBurenの意のままに無意味並べて行った結果なのかな?とも思えました。光の要素の中に入っている様々な色をそこから抽出して、なにかの絵を描くわけではなく点描のように並べてその中に入って行けるという体験はすごく刺激的な体験でした。
上手いのは光が干渉するわけでもない絶妙なサイズで全ての構造物が作られていました。また、中央では真っ直ぐ落ちてくる光を返すように鏡が用意されていたりして、自分が内側にいることを感じさせたりしました。旅行者なのでこの時間にしか行けなかったですが、他の時間、例えば夜とかであればライトアップされたりして、また違う空間になっているんだと思います。光が差し込む空間を利用しての変化を続ける光の彫刻のような、それを可能にする森のような構造体のような空間は非常に良かったです。











Guy Lelong
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Daniel Buren
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Tags:Daniel Buren, france, Monumenta, paris, パリ, フランス
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カタールでやっていた、Murakami Egoを観に行きました。震災に呼応して作られた100mの絵画、五百羅漢図が目玉だったのですが、本当にスゴかったです。あのレベルの環境で見れることは恐らくないだろうし、なにか完全に別世界だったし、その他もアレだけの規模の村上さんの展示が見れる機会が日本ではなかったので良かったです。震災を受けて五百羅漢の絵を書くと決めてすぐに実行に移し完成させたのがあの絵で、村上さんの新たな一面というのがはっきりわかりました。日本での展示が無いのが残念すぎる。細かい部分の作り込みやスーパーフラットと言われる絵画のスゴさというのは写真等では全くわからないので、実際にものを見るしかないと思うのですが。
それ以外もカタールという国なのでエロ表現のような部分が禁止だったようで。主にお花やカイカイキキやDOB君やタイムボカン等のキャラクターものが多かったりしましたが、それ以外も五百羅漢図と同じ空間に金色のOval Buddhaやとんがり君、テントの中ではアニメーションなんかも流れている中央空間なんかはもはやサーカスかと思えるほどの贅沢な空間になっていたと思います。立体の完成度はもはや仏像の様だし、絵画もお花とかは日本画の影響を感じるものであったりと、本当に日本美術とオタク文化的な日本文化をミックスして高度技術と方法で海外の文脈に乗せているんだなというのがわかり、これだけ一挙に見れてよかったと思いました。
しかし、そういう点でいうと確かに五百羅漢図はかなり海外の文脈と言う部分は省かれていて自分がやりたいと思ったことをやっている気がして、今までの村上隆さんとは少し違うのかな?という部分を感じました。日本のためにつくったであろう作品が日本では売れず、カタールで公開されているというのは非常に残念でした。MOTとかどうにかして公開しないのかなぁ??


これはエントランスにあった巨大バルーンの村上隆像。かなりリアルで大仏のような雰囲気がある。このエントランス部分だけ写真OKでした。
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