Archive for 2011年5月

五十嵐淳「状態の構築」

五十嵐淳さんの「状態の構築」をギャラリー間に観に行きました。
 

 
五十嵐さんの建築っていうのはあまりよくしらなかったのですが、かなりの数北海道にあるようです。北海道という土地柄なのかどうかはわかりませんが、あまり高層な建築ではなく、四角くしっかりと囲まれた建築が目につきました。その中でも単調に四角く囲っていくのではなく、その四角い空間をどのように組み合わせていけば、あらたな行動がうまれてくるのかを考えているような複雑な形をした建築が多かったように思えます。詳しくはもっとどういう考えで建築をつくっているのか?とか今回の展示に合わせて出た本を読まないとわからないかもしれませんが今後出て来る人なんだろうなという感じがしました。とりあえず写真をたくさん張っておきます。
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

五十嵐淳/状態の構築
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「佐賀町アーカイブ COLLECTION plus, 1 大竹伸朗 展」

「佐賀町アーカイブ COLLECTION plus, 1 大竹伸朗 展」を観にいきました。
 

 
昔、佐賀町エキジビットスペースという有名なスペースがあったんですが、現在はなくなってしまっています。そのスペースでやった膨大な展覧会資料をアーカイブしてそれぞれ発表していくという展覧会のようです。今回は大竹伸朗さんの展示で過去の古い作品がいくつか並んでいました。さらに今回の為に新しい作品もありました。現在の大竹さんの作風とも違うような大きな作品とかあったり、逆に今に通じるような作品もあったのでなかなか大竹さんの昔を知るという意味で面白かったですね。とくに新しいものとかがスゴいとかそういうのもなかったのですが、過去の物とのコントラストはあったような気がします。
 
佐賀町エキジビットスペースというものがあったということだけは知っていて、知った頃にはもうなかったのでかなり今後の展示も楽しみだなというスペースでした。
 
 

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大竹伸朗 全景 1955-2006
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都築響一「HELL」

都築響一さんの「HELL」をムエルテ画廊で観てきました。
 

 
都築響一さんがタイに何カ所もある地獄遊園地?のようなところを取材した写真集のようなものに関連した展示ですね。まあ都築さんがどういう方か知っている人は、すぐに想像がつくかもしれませんが、写真家かつ編集者かつライターというかたで、秘宝館や村おこし施設など悪趣味な珍スポットを取材していたりするので、その流れのなかの作品のように感じました。
 
タイは仏教国なので、地獄というものの考え方が結構あるみたいで、地獄遊園地みたいなものがあるんだなぁって思ったり。世界に埋もれている謎の文化?を露出させていて面白いんだけど、なんかカルチャーショックだったり。あと、ベジタリアンフェスティバルってやばいかなりぶっ飛んでるタイのフェスティバルの写真も写真集には載ってました。とにかく飛んでるよなー。
 
 

 

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Chim↑Pom「REAL TIMES」

Chim↑Pomの「REAL TIMES」をSNACで観てきました。
 

 
何だかんだで、最近話題になっているChim↑Pomの最新の展覧会がSNACで6日間だけやるということだったので、初日に行ってきました。今回の話題はやはりTVのニュースでも取り上げられてしまっている、LEVEL7.feat「明日の神話」ですね。渋谷の明日の神話に今回の福島第一原発事故の絵を追加したというもので、いかにも彼ららしいやり方で話題をさらっています。その絵もあったし、その映像も流れていました。作品自体はコンセプトアートに近い文脈にある気がするので、もうその役目を果たしている感じと思っています。
 
今回の作品の中に前もみた「不撓不屈」のやつもありましたねぇ。これは広島の(あの問題になった)時に、現地の有名な被爆者の方(だったかな?)から話を聴いたりしている時に、なかよくなり、その後今回の原発の事があってからどう思うか聴いてFAXで帰ってきたというもので、下に書かれている人の英知を信じるという言葉が重くのしかかってきますね。
 
そのほかにも、現地でボランティアをしてその現地の仲間たちと気合入れを100連発でやるとかもナカナカ良い映像でした。実際のところどこまでボランティアをしてたのか?とかわかりませんが、とにかく現地で勢いで気合い入れをするというのは、Chim↑Pomのスピード感に通じることもあるし、力もあったように思えました。
 
そのほかにも、今では入れない地域にいつ撤去されるかわからない旗を掲げたり、かかしを立ててきたりなんていう作品もありました。とにかく日本の今という意味では外せない今回あった原発の事故を捉えることがChim↑Pomのリアルタイムということだったんだと思えました。そして、やはりChim↑Pomのスピード感を感じることができました。彼らはやっぱりなんかやろうぜ!って盛り上がって悪ふざけしちゃうくらいの早いスピード感でものをつくりつつ、ギリギリのラインをスケールを変えてやっちゃう所がスゴいと思うのでそれを感じられて面白い展示だったともいます。もちろん悪ふざけのようなギリギリのラインだから嫌いな人もいると思うけど、話題になったもの意外もみたらChim↑Pomは面白いですよ。
 
 

 

 

 

 

 
 

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ヘンリーダーガー展

ヘンリーダーガー展をラフォーレミュージアム原宿で観てきました。
 

 
ヘンリーダーガーというと2007年の原美術館の展示を観にいっていたんですが、その後上映されていた映画は見逃していて、それ以来となりますね。
 
ヘンリーダーガーを理解する上では、やはり彼がどういう人物でどういう生活をしてきてどうやって作品が発見されたのか?その過程を知ることで作品の見え方が変わってくると思っていて、原美術館の時は作品の点数もそれほど多くなかったという印象が残っています。それはダーガーをある程度知っている人が見に来るというイメージでつくったからなのではないかな?と想像しますが、今回の展示は、全く逆で何も知らない人が観に来てもわかりやすく理解できるような構成になっていたように感じました。(しかし、最後のまとめまでしっかりしすぎていてちょっと説明しすぎじゃないかなぁ?って思うところもありました。それくらいわかりやすく丁寧なのがいいのかなぁ?)
 
ヘンリーダーガーは、施設にいられるような少年時代を経て、病院の清掃員として働きながら誰に知られることも無く「非現実の王国で」という作品を作っていて、彼の死後にそれが発見され、あまりの膨大な量とその内容にアートとして広められているという人です。そして今回展示は、彼の人となりや、「非現実の王国で」内容にも軽く触れつつ導入となる部分と概要を説明、それを著名人がどう捉えているかというところまででパッケージされている展示でした。
 
原美術館で展示をやった時には、その造形や絵画として面白い部分に焦点があっていたように感じたので、今思うと華やかな色合いや画面の構図がにぎやかなものが多かったように感じます。ダーガーのメルヘンの部分を強調した展示だったように思えました。しかし、今回は「非現実の王国で」の概要をすべて網羅しようとしたのか色々なタイプの絵があって、グロテスクな物もたくさん混じっていました。そのあたりはあまり見た印象がなかったのでなかなか興味深くみれました。そのあたりから戦争や神への執着のようなものも感じ取れましたし、自分の孤独も感じれました。
 
今回の展示をみて、ダーガーがどんなことを思い、どんな気持ちで作品をつくっていたかに少しだけ迫れたような気がしましたが、(最後の著名人の感想でも何人かの方が触れていたが)一体それが良いことなのか?本当は誰にも見せたくなかったであろう作品を観られるという行為、自分に内面に誰かが迫まってこようとする行為それはどうなんだろうなぁ。と感じたりもしました。そう考えると原美術館のアプローチもなんだか良いような気もしてきたり。
 
とにかく、わかりやすく丁寧に説明して、しかもまとめまでつけてくれるという展示だったので、初心者の方には非常に観やすい展示だったんじゃないかな?って思います。ボリュームも会場の広さの割にはあった(というか、会場が狭すぎた。あの点数を置くならもうちょっと広い美術館がよかったなーなんて思ったり。)ので、なかなか楽しめる展示になっていたんじゃないかな?と思います。もうすぐ終ってしまいますが、オススメです。
 
 

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荒木経惟「写狂老人Aのフィルム・ノスタルジー」

荒木経惟さんの「写狂老人Aのフィルム・ノスタルジー」をタカ・イシイギャラリーで観てきました。
 

写真はフライヤーを撮影したものです。
 
荒木経惟さんの展覧会ですね。「幸福だった時間を思う気持ち(ノスタルジー)こそが人生だと」感じたというような説明があったのですが、確かにそういうノスタルジーな部分を読み解くこともできるのかもしれませんが、どうしても、荒木経惟さんの写真を見慣れていない自分にはまず生々しさの方に目がいってしまいますね。まあそれが作風なのだから、そこから先を見て行かないと面白くないのかもしれません。写真についてはまだまだ勉強不足なので如何せんこんな感想になってしまいました・・・。
 
 

チロ愛死
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藤本由紀夫「n / t -phonography / photography-」

藤本由紀夫さんの「n / t -phonography / photography-」をSHUGOARTSで観てきました。
 

写真はフライヤー等を撮影したものです。
 
藤本由紀夫さんといえば、まだそれほどアートをみていなかった2007年に大阪の国立国際美術館で「+/-」という展覧会をやっていた時に初めて観てそのときはレコードを使った音を視覚的に見せるような作品や、ビートルズが正規のアルバムで発表した曲を全て同時にかけることで聴こえてくる音が遠いことでホワイトノイズに近づき、近いことで個々の曲に聴こえてくるという作品などを観てスゴく興味を持って、その後、SHUGOARTSで「遠/近」という展覧会をみたりしていて、共通してそのタイトルにあるようにものの見方を変えることによって新たなものを見せるというようなことを視覚や聴覚をつかって行っている人だと思っています。
 
そんななか、今回の展示は「私たちは今、目で音を聞き、耳で絵をみている。」藤本由紀夫 という言葉が示すように音を表現する物を観たり、蓄音機等でレコードを作るかのように光を記録することを意識している作品がありました。通常耳で聞く物をどうにかして目で見えるようにする。目で見えるものをどうにかして耳で聴こえるような物にする。それが直接的に動作しているような作品は今回は無かったけれどもその過程のようなものを作品としているように思えてなかなか面白い作品だなと思いました。単純にそのものが何を示しているかわからなくてもキレイだとかいう部分もありましたし、いつも面白くて次の新しい作品がいつ見られるのかが気になる人です。
 
 

「ネオ・ブッディズム」

「ネオ・ブッディズム」をKIDO PRESSで観てきました。
 

写真はフライヤーを撮影したものです。
 
亀島 悠平さん、小林 裕子さん、土屋 裕介さん、横山 麻衣さんの4人の作品があるというグループ展で唐澤茉也さんがキュレーターとして参加しているという感じでした。イマイチ、ネオ・ブッディズムというタイトルの意図を感じなかったかなぁ。なんか静かな作品が多いといえばそう感じることもできたけど、別にブッディズムってそんな表層的なことをいってる訳でもないだろうし。グループ展にすると個々の作品の点数が少なくなってくるから、展覧会のコンセプトをより明確に強力に出す必要があるんじゃないかなぁ?って思っているんだけども、そこがあまり感じられなかったかなぁ。小林 裕子さんの作品とかはもうちょっと見たいなぁって思ったりしました。
 
 

ニック・マウス「Reversible Surface」

ニック・マウス「Reversible Surface」をhiromiyoshiiで観てきました。
 

写真はフライヤーを撮影した写真です。
 
説明等もあまりなかったし、簡単に調べてみたのですがあまり出てこなかったので、どういう作家さんなのかどういう展覧会なのかもよくわからない感じなんですが、抽象画のような街や人物を切り取っているのだけども、それをフォーカスしている部分を自分で書き換えて作品にしているようなタイプの作品が多かったように思えます。街とかを切り取るタイプの作品は個人的には好きだし、銀?プラチナ?的な色を削ったりして作品にしてあるものとかもあってなんだかもうちょっとわかれば面白いかなぁ。と思わせる作品が多かったように思いました。
 
 

Nick Mauss: Geschenkpapiere
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